【未/来】「２日目には来なくていい」

近所のＡ子は控えめに言っても狂っている。

口を開けば
と恫喝する。
実際に包丁を持ち出しては誰かに背後から近づき、
と叫んで逃げる。
怪我人や妊婦さんを見ると、棒を持ってきて
と当たらないように振り回す。
自宅前の横断歩道を誰かが渡っているのを見ると
と叫ぶ。
大型ダンプなんか通ったら
と絶叫する。




親御さんに苦情も入れたのだが
とヘラヘラするだけで、お巡りさんや学校の先生から注意されても
とＡ子本人もヘラヘラしていた。

そんな次第で、Ａ子が少年法を適用できる１４才になったらご近所中から殺人未遂と恐喝で訴えられた。
家裁ではさすがにヘラヘラしていられなかったようで、親御さんもＡ子も
と泣き叫んだが、Ａ子が小学校に上がる前から１０年近く続いていたのでそんな寝言は通じず。
ご近所側の請求が満額で認められた。

当時１４才になった、つまり中２だったＡ子は、先日、高校受験だった。
だが志望先の高校にもちゃんと素行や裁判の話は通っていたらしく、受験の初日はＡ子一人だけ別室で受けさせられ、その場で
と言われたらしい。
昨日が合格発表だったが、もちろん落ちていた。
Ａ子は棒を手に横断歩道で
と叫んで即座に通報され、パトカーで連行されて行った。

本人は常に「冗談」としか言わないので、どうしてそこまで人を殺したかったのかは結局不明。
表立って口には出せないが、死ぬべきはＡ子だと思う。