【ねぇ】「見限られて放置されてたの、気づいてた？ 今どんな気持ち？」

私は時間はきっちり守るタイプで、常に１０分前行動をしてる。

私の学校は人数が少なく、部活をできる環境としても最悪で帰宅部が多かった。
だが『同地域内での格差が酷いから』と、それを改善するため近隣の公立校と共同で部活をすることになり、そのため部活は校外活動がとても多かった。
元々陸上部と野球部とバスケ部は存在すらしてなかったので、放課後になるとまず近隣の学校まで走っていってそこで部活してたほど。

私の所属していた部活も例外ではなく、陸上部たちほど酷くはなかったけど、週末はほぼ校外での活動だった。
学校は校外で部活するときには部員でまとまって行くよう奨励していたんだけど、部活の先輩は時間にルーズな人だらけだった。
先輩たちは必ず『乗ろう』と言っていたバスや電車を一本逃す時間に来るため、私はそのことですごくイライラしてた。
一本逃しても間に合うことは間に合うけど、会場まで走ったり準備する時間がほとんど無かったりして、そんなギリギリの余裕のない予定で動かされるのが嫌だった。

それに私は学校で最も自宅が離れていて、片道一時間の距離を自転車で移動してたんだけど、遅れてくる子のために豪雨の日も灼熱の日も極寒の日も３０分以上外で待たされるのも嫌だった。
最初は他の一年生も一緒に待ってたんだけど、そのうち先輩たちにならって必ず遅刻するようにもなった。

だから部活でそれとなく
と伝えてたんだけど、逆に
と陰口を言われるようになった。
黙って耐えていると、毎回私が一人で待ちぼうけしてることを先輩が嘲笑して
と呼ぶようになった（チヨはわたしの名前）。

なので私は
と思い、皆と顧問の前で
と伝え、以後そうすることにした。
元々は
という無駄な移動工程が多かったんだけど、自宅の前にバス停があって、そこから目的地か駅に向かうバスに乗れば移動時間が半分以下で済む。
本当に快適だったし、街灯のない暗い道を一時間走るよりも断然安全で、親も『そちらの方が安心だ』と、顧問と担任に
と電話を行い、渋る顧問を黙らせるために校長にまで安全面をかけあって、正式な許可が降りた。

部員には顧問から話をしてもらったけど、先輩から
とか好き勝手言われた。




そして許可がおりた週末、
顧問は普段直に現地入するので、私に
とイライラしながら聞いてきたが、
と答え、顧問がよりイライラしたのが伝わってきた。
更に遅れてきた部員たちが遅刻の理由として
と言ったことから、顧問に
と他校生もいる前で怒鳴りつけられた。
他校の顧問が間に入るくらいの声量と剣幕だったが、私もその時イライラしていて
とブチ切れてしまった。

だけどそれからというもの、部活では腫れ物扱い。
チームワークの必要ない部活だったのが幸いして問題なく部活は続けられたけど、先輩主導でずっと嫌がらせはされてた。
友達からは
と誘われたけど、私は先輩たちを見限ってたので、嫌がらせを除いては、むしろ先輩たちが遠巻きにしてくる方が快適だった。

その後、秋になり先輩が引退して部長が変わった頃から、部活の雰囲気が少しずつ変わっていき、周りは私と普通に接するようになった。

そして先輩たちが卒業する日、部員でメッセージカードを作って渡すという恒例行事があったんだけど、その行事の最後の最後で、元部長からドヤ顔して言われた言葉がある。

びっくりした。
最初に先輩たちを見限って別行動を開始したのは私からだったけど、先輩たちの中では
という設定になっていた。
と素直に答えたら右ストレートが飛んできた。
先輩たちは他の部員を味方に付けて私を批判しようとしたけど、場の空気は
という雰囲気。
私は新部長に連れられて保健室へ行き、先輩たちとはそれっきりとなった。

先輩たちが去ったあと、なぜか部員全員から一言ずつ謝られた。
そして４月以降の部活について、共同部活動をしてくれていた学校から
と言われ、共同での活動を拒否された。
顧問は私達部員にキレまくっていたけど、
新しい顧問は部活に全くの門外漢である生活指導の先生だった。

最近、
という話が、先輩と同じ高校に行った新部長から注意喚起として送られてきた。
新部長の話では
らしく、
とのことだった。