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【(*́・ω・`)】「大丈夫だよ、心配かけてごめんね」

   


389: 名無しさん@おーぷん 21/05/19(水)08:14:14 ID:M2.is.L1
小学生の頃、朝学校に行ったら教卓に花瓶が置いてあって、しかも花の首?の部分がぽっきり折れてた。
机の上に一輪挿しの花瓶=死んだ子に手向ける花の意味になるうえ、その一輪挿しの花が折れてたもんだから、
先生が壊れた。

必死に犯人探しをする先生に向かい、A子ちゃんが手を上げて発言した。
「先生、それ、後ろのロッカーの位置だと強風で花瓶が倒れちゃうから、誰かが倒れないように教卓に置いたんじゃないんですか」
実際にその時期は風が強く、よく後ろの掲示物が剥がれて飛んでたりしていた。

だけど先生は
『(A子ちゃん)がやったことを誤魔化すためにうそをついてるんだ』
と頭から疑ってかかった。
A子ちゃんは見知らぬ誰かを信じてるのに、先生はA子ちゃんを犯罪者でも見るような目で見ていて、私はそれがすごく印象にのこっている。

事の真相はA子ちゃんの言ったとおり。
花瓶が風で倒れたから、動物係で朝一に登校した男子が教卓に置いてただけだった。
花瓶が倒れているところを男子が見つけ、水がこぼれていたから雑巾で拭いてた姿を別のクラスの動物係の子たちも見て手伝っていた。
花が折れてたのは風で倒れたせい。

先生はキレた手前引っ込みがつかなくなり、男子に
「そういうことはきちんと報告連絡する!
それをやらないのは無視してるのと一緒!」

と八つ当たりしてた。

他にもチーム別に社会見学に出発する日に、A子ちゃんと同じチームでたまに遅刻する女子が集合時間に登校してこなかった。
皆『また寝坊したんだ』と言ってたけど、A子ちゃんは
「お家で何かあったのかもしれない、それで連絡もできないのかも」
と心配しており、実際に女子のお母さんが急に産気づいたとかで朝から病院に駆け込む事態になっていたらしい。

A子ちゃんはこんな感じで頭から他人の非を疑うようなことはしなかった。
性善説を信じていたわけではなさそうだったけど、考えうる可能性があるなら疑うより先に『事情があるのだろう』と考えるようだった。




だけどA子ちゃんの態度が気に食わない意地悪な子は、A子ちゃんの陰口をよく言っていた。
ある時アホな先生が、A子ちゃんの陰口が書かれたジャポニカ学習帳に扮した交換ノートを取り上げて(クラスで交換ノート禁止令が出てた)、それを間違えてA子ちゃんに渡すというとんでもないミスをやらかした。

一体どうしたらそんなことをするのか分からなかったけど、名前が無かったため、A子ちゃんはノートの内容を確認した。
私も中身を見たけど、開かれたページには単に『好きな男子と話すA子ちゃんが気に食わない』という理由だけで『A子死ね』とか普通に書かれてた。
A子ちゃんは
「これは私が見たことにしない方がいいよね」
と言い、放課後誰も見ていないスキに名前のないその交換ノートを名無しボックス(持ち主の解らない忘れものを入れる)に入れて、放置した。

ゲスいけど、皆そういう他人の秘事を見るのって好きじゃない?
翌日すぐさまそのノートは男子たちの手に渡り、皆の前で晒された。
持ち主の女子たちはそのノートがA子ちゃんに渡ったことを知らないから、
「先生が晒し物にした」
とブチ切れてたものの、
内容が内容なだけに『そもそもこんなこと書かなければ良かっただけのこと』と擁護の声はほとんどなく。
先生も先生で、まさか『A子ちゃんに渡した』と言い出せないのかそれとも単純に別のノートを渡したと思い込んでるのか、A子ちゃんを責めることはなく、しばらく女子グループと先生で何度も話し合いをしていた。

A子ちゃんはクラスメイトに
「あんなこと書かれて傷ついてない?」
と心配されていた。
普段ならA子ちゃんが『相手にも事情があったのかもしれない』と言う場面なんだけど、A子ちゃんはとてもしおらしく
「大丈夫だよ、心配かけてごめんね」
と悲し気な表情で答えていた。
“寛容で優しいA子ちゃん と、そんなA子ちゃんに『死ね』とまでいう底意地の悪い女子たち” の構図が一気に出来上がった。
その当時は
(何か凄いことになったぞ)
としか思ってなかったけど、こうして改めて客観的に文字に起こしてみると、A子ちゃんの強かさの凄さがわかる。


A子ちゃんの親は転勤族らしくて、5年~6年の2年間しか一緒過ごせなかったけど、私はA子ちゃんのお陰で、まず人を疑う癖を直せたし陰湿な相手との接し方も学べた。
A子ちゃんとの出会いがなければ、きっと他者から見てかなりの性格ブスになってたと思う。


390: 名無しさん@おーぷん 21/05/19(水)08:22:28 ID:QJ.ep.L1
>>389
人生何周目?ってくらい賢いお嬢さんだね
たまたまかもしれないけど花瓶の件とクラスメイトの遅刻の件、両方ともA子さんの予想が当たっていたということはもしかして不思議な力でもある女の子なのかしらと思ってしまった
現に悪意の塊でしかなかった悪口ノートの時は「相手にも事情があったのかもしれない」なんて言ってないわけだしねぇ
きっと不思議な存在感のある神秘的な女の子だったのかななんて予想してみる


398: 名無しさん@おーぷん 21/05/19(水)12:59:09 ID:M2.is.L1
>>390
A子ちゃんの話では、『転校生は信頼がないから、良かれと思ってやったことを悪意にとられることが多々あった』そうです。
例えばクラスメイトのペンが机から落ちてたので拾ったら、拾った瞬間を見られて『盗もうとしてる』と疑われたりとか。
A子ちゃんは常々
「どうしてまず信じてみるってことができないんだろうと思ってた」
んだそうです。
そう思えること自体が凄いですよね。

私がいた小学校は小さな小学校だったから、先生も計4学年同じだったんだけど、
先生がまず人を疑ってかかる人だったから、それが凄く影響していたことをA子ちゃんに出会って初めて自覚したよ。
花瓶のときも遅刻のときも、クラスメイト皆が先生と同じことを疑ってたから、誰も『その考えがおかしいんじゃないか』と疑問を抱くことができなかった。
私は親から
「あなたって必ず人を疑ってかかるわよね、誰に教えてもらったのかしら」
と言われてよく窘められてた。
でも私は母がなんでそんなことを言うのか理解できてなかった。

A子ちゃんが居なかったら矯正できてなかったかもと思うとゾッとする。



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