【願】『もう何年も…』

浪人して予備校に通ってた時のこと。

Ａという同じ浪人生の男にめちゃくちゃ嫌われていた。

地味な嫌がらせがあって、みんなの前で発表する時にＡが
と大声で囃し立てたり、わざわざ私の前に来てスマホを見ながら
と言ったり。
聞こえるように悪口を言われることが何度もあった。




と思って気にしないようにしてたけど、Ａのすることに予備校の先生は我関せずだし、行くのがだんだん嫌になってきた。
『復讐したい』とか『反省してほしい』とかじゃなく、とにかく
と毎日思ってた。
帰り道に神社があったから通りすがりによくお参りして受験合格を願ってたけど、途中から
とお祈りするようになった。

すると受験の近くなった冬のある日、Ａが来なくなった。

相変わらず先生は何も言わないので男子がＡはどうしたのか聞きに行くと（私は聞き耳立ててた）、
と。
だと。

正直
と思ったし、その日から会わないとわかってるんるんだった。
と思って帰りにお賽銭を札で入れた。

受験が終わってから
とちょっと罪悪感を感じたけれど、Ａの嘲笑を思い出してまた腹が立ったので気にしないことにした。
私は合格して浪人を卒業したのでそれ以降予備校には行ってないし、Ａがどうなったかも知らない。
と噂を聞いたけど、人づての人づての人づてだし本当かどうかわからない。

と思っていまだに誰にも言えずにいるので書き捨て。