【復讐】O3-198 私がナニをした

オタク話入ってるので苦手な方は注意。

転職先に、当時二十代中ば、高卒採用で社歴はそれなりなのでお局予備軍みたいな風格があった、Ａ子という年下の先輩がいた。
男性社員には営業スマイルを振りまき愛想よく接し、取り巻き以外の女性社員はゴミ扱い。
Ａ子基準でブサイクな顔の女性社員には何をしても良いと思ってるらしく、普通に可愛い子でもＡ子がブス判定したらＡ子と取り巻きのいじめ対象になった。
取り巻きはいろんな部署に点在していて、Ａ子が直接かかわらない部署に所属していても取り巻きが代わりにいじめるので意味なかった。

私は転職当初はいじめ対象にはならなかったが、あるきっかけから嫌がらせが始まった。
デスクのものが隠されたり、取り巻き数名とすれ違いざまに
されたり。
重要書類が破られたりしたので大事なものは仕事用の個人ロッカーに入れておくことにしたが、総務部所属の取り巻きが合鍵で開けるので意味なかった。
更衣室のロッカーの合鍵は本人同伴でないと開けられない決まりだったので金が盗まれることはなかったが、元があまり大きなロッカーじゃないので仕事用の書類全部を入れることは出来なかった。
これがシュレッダーされたらクビになるレベルのものを厳選して隠すしかなかった。

Ａ子も取り巻きも、人の目を盗んで嫌がらせすることに関しては天才的な才能を持っていたため、上司に訴えようにも証拠がない。
社内の仕事場には私用携帯やICレコーダーの類は持ち込み禁止で、情報流出防止のために写メ機能すらない十数年前の化石携帯が支給されていたため、録音しての証拠が集めすらままならない。
そんな感じだったのでＡ子と取り巻きは女性社員の間では煙たがられていた。

男性社員の前では絶対にボロを出さないため、みんなから
と思われていた。
可愛くて今のところ彼氏がいないＡ子を狙っている男性社員は多く、男女間での評価の温度差が本当に激しかった。
正直、自分のクビと引き換えにスマホを持込み、Ａ子か取り巻きの嫌がらせの証拠を集める人が出てくるのも時間の問題だと思った。

真剣に転職を考えていたある日、会社の食堂で少し離れた場所に座っていたＡ子と取り巻きが話をしていた。
結構な大声でしゃべっていたので嫌でも話の内容が聞こえてきた。
その内容を話題にしたのはＡ子だが、個人的に興味を持ったので帰宅後ググってみた。

すると同じ日に同じ話題をしているtwitterのアカウントが出てきて、
一瞬
と思ったが、画像一覧を見てみると会社のある地域で珍しく雪が降った日、会社の窓から撮った写メがあった。
加えて窓ガラスに少し撮影者の影が写り込んでいて、そのシルエットはどう見てもＡ子だった。
他にも画像一覧を見たり、つぶやきを遡ってみるとアニメキャラの話や自作の１８禁や２０禁レベルの人を選ぶホモ絵、１８禁スレスレホモ絵に混じって、明らかにアカウントの中の人がＡ子であると裏付けされるつぶやきや画像がどんどん出てくる。

これらを見て私はあることを思いついた。
twitterのIDと一致したブログやpixivの絵も保存。

それらを休日を利用して報告書形式でまとめ、印刷し、Ａ子が前から
と言っていた日に作戦決行。
社内の監視カメラが作動していない早朝に出勤して、男性社員、自分とＡ子含む女性社員全員の更衣室のロッカー前に
と書いて社員一人一人の名前を宛名欄に書いて糊付けした封筒を置いた。

その後事情を知っていて会社近くに住んでいる友人の家にお邪魔して時間を潰し、普段通りの時間に出社した。
みんな
って感じだったが、『帰宅後に開封しろ』と書いてあるのでそれに従ってみんな持って帰った。
Ａ子の封筒は翌日再び早朝に出勤して回収し、再び友人の家でｒｙ

それとは別にＡ子の家へは、
丁寧に
と書いたお手紙を入れてあげた。
Ａ子の住所は私のいた部署だと誰でも見ることができるので問題なかった。

翌日、Ａ子が出勤すると全員が彼女によそよそしく接していた
取り巻きすらＡ子に近づこうとしていなかった。
Ａ子は
とキレて昼過ぎにそのまま帰ってしまった。
帰宅したＡ子を待っていたのは、私が出した会社のロゴ入り封筒に入ったＡ子自作イラストのポストカードと小説の冊子だった。

これで全てを察したのか、そのままＡ子は一度も出社することなく会社を辞め、取り巻きは解散して平和が戻ったとさ。
未だに当時在籍していた社員の間でたまにあの封筒を作った犯人は誰だと話題に上るが、
で一応結論は出ている。
Ａ子にいじめられたきっかけだけは特定されたくないのでぼかしたが、みんな似たり寄ったりのいじめ内容だったので身バレはしないだろう。

惜しむのはＡ子のtwitterのフォロワーで仲良くしているように見えるオタクアカウントの人は全員が鍵をかけており、会社でのことを暴露してオタク仲間からも総スカンを食らわせることができなかった点だけだ。