【Share】そこは職場恋愛の巣窟だった。

下ネタ注意。

昔バイトした所で私の教育係になった男性が、いわゆる“芸人キャラのオタク”だった。
普通に教えてくれればいいのに、観客を巻き込んでいくスタイルの芸人のようにいちいちボケたりツッコミを入れたりしながら話してくるので、非常に疲れる。
と一生懸命相手してたら、周りに勝手にお似合い認定された。
チーフが私のメアドをその男性に勝手に教えてデートに誘うよう焚き付けたり、帰りが一緒になるよう仕組まれて
と駅まで送られるよう言われたりした。

後々わかったけど、そこは職場恋愛の巣窟だった。




まずチーフとリーダー自体が長年同棲していて事実婚状態。
シフト編成も彼氏彼女が同じシフトに入れるよう優先して組んでいた。
彼氏彼女のいない人達は職場内カースト最低ランクの扱いで陰で笑われていて、
女性陣から回されてきた観察日記を、男性達が大声で読み上げては爆笑している声が壁の薄いロッカー室から聴こえてきて知った。
彼女持ちの男性に
と、上から目線で謎の批評を頂いたところまで聞いて
と決心した。

最後の出勤日。
仕事上がりに人を集められて挨拶するよう言われた時、女性陣から
と予想通りの反応をされたので、事前に何度も練習したセリフを言ってやった。

「いやぁ、誰それが粗○ンだの早漏だの遅漏だの、誰それがマグロだのグロ○ンだの乳首がレーズンだの、シモ事情が暴露されるわ情報共有されるわ、な職場にこれ以上いるのはごめんですね！」

場が静まり返った隙を突いて、あらかじめまとめておいた荷物を引っ掴んでその場を後にした。
裏口から出ようとしたあたりで言い争いが始まったのが聴こえてきた。
唯一まともで仲が良くて私の後に辞める予定の人に私が帰ってからのことを聞いたら、お互い自分の彼氏彼女のシモ事情をネタに盛り上がってることがバレて修羅場になったらしい。

逆にロッカー室の壁が薄いのに今まで気づいてる人がいなかったことに驚いた。
私が気づいたのは、バイト後にロッカー室で次の予定までの時間潰しをしていたら。
壁向こうの男性ロッカー室から彼女のシモ事情暴露と観察日記読み上げが聴こえてきたり、バイト終わって帰ろうとしたらロッカー室が下ネタで盛り上がってて入るに入れず、仲の良かった人と
とドア前で一緒にため息をついたりしてたからなんだけど。
どうも彼氏側は彼女達が帰ってから男達だけで残ってロッカー室で盛り上がり、彼女側も彼氏達がバイト後男だけで飲みに行ってた時にロッカー室で盛り上がってたみたい。

と、仲の良かった人が辞める直前にくれたメールを読んだ時は心底スカッとした。