【ﾋﾟｷｰﾝ】さすがにこれ以上やったら…

ガチでやってる武道団体って中級者より上は若干おかしい人が多くて、
→それを見て他の弟子が一斉に駆け寄る。
…こういう光景が日常茶飯事だったりする。
そんな団体に所属してた時のおはなし。

うちの師匠は登山が趣味で、俺たちにも
とか言ってよく山登りを薦めてた。
それを受けて俺と同門のＡとＢの三人で、ちょっと険しい山へ日帰りで入った帰り道。




当時は山ガールとか森ガールとか言われて女の子の登山が流行った時期で、後で知ったけどそういう子を狙った強姦や強盗の被害が全国的に結構多かったらしい。
山奥だから目撃者がいないし、見つかっても逃げやすいからなんだろう。
俺たちもそういう現場に出くわしてしまった。

ここで普通なら助けなきゃと思うんだろうけど、上で書いたように俺たちはちょっとネジが外れてたもんで、三人同時に
と閃いたのが
だった。

ジャンケンしてＡ・俺・Ｂの順でやると決めてから、ちょっと迂回してなるべく足音を消して背後に忍び寄り、作戦決行。
俺：襟首掴んで起こして往復ビンタ。
本気で殴ったから物凄い音がして歯が何本か飛んだ。

最初はもっと色々やろうかと思ってたけど、
と実感してここで打ち切り。
半ば戦利品・半ば復讐の武器を取り上げる目的でナイフとロープを奪って、興奮さめやらぬまま即席実戦稽古の反省会をしながら山を下りて、
と気付いたのは帰りの電車に乗った後だった。
さすがに社会的にヤバいのはわかってるので
としてそのまま解散。
幸いニュースにもならなかった。


自分達というよりおっさんの、それよりも女の子にとっての修羅場だったよなあ、と今になって思います。