【〜】近づいてくると皆逃げるようになり、孤立していった。
688: 名無しさん@おーぷん 2018/01/12(金)03:24:53 ID:oVy
作品名は伏せるけど、ある漫画の信者Aがいた。
Aは30過ぎてからオタク道に目覚めたらしく、痛々しい中二病を発症した。
正直その漫画は好みが別れるし、エロシーンもあるので苦手な人は苦手なもの。
だけどAはところ構わず宣伝、それに引っかかった男がひとりいたので、それで調子づいて衰えを知らなかった。
皆は適当にお茶を濁しながらかわしていた。
が、Bがどストレートに
私も同じことを思ってたので内心
が、怒り心頭のAの耳には届かず、
しかし翌日、Bが一冊の冊子を持ってきた。
綺麗で、表紙のカラー絵も素敵だったし、ストーリーもほのぼのからの心にじーんとくるものだった。
高校の頃に考えてたストーリーに大学生の頃絵をつけたものらしく、三年かけて細かいところを直しながら描き上げ、学祭で友達がカラー冊子にしたのだそうだ。
その冊子には何枚かBのイラストも載ってたけど、そのうちの一枚が昔ネットで見かけたことがあった絵だった。
見たのは確かmixiが紹介制くらいの頃かな?
ネット上では描きかけってか背景がなかったんだけど、冊子では背景も綺麗に描き込んであった。
Aは、この件があってからBに関わらなくなった。
BのそばにいるとAが寄って来ないので、
Bの趣味は読書で、よくおすすめの本とか話したりしてたけど、まさか絵を描いて漫画まで描けて冊子にまでしてるとは思わなかった。
Bはオタクではないのでコミケとかもよく知らないし、「そっちの世界はわからない」とも言っていた。
身近な人にこんな素敵な作品を生み出す人がいたってことが驚きだった。
Bの漫画はあの冊子にしか載っておらず、ネットとかにも載せたことがないらしい。
冊子を手にしている人だけがしってる作品。
Aは30過ぎてからオタク道に目覚めたらしく、痛々しい中二病を発症した。
『この作品の良さに気づいたのは私だけ!私はこの作品の良さを皆に伝える使命を帯びてるのよ!』
ってな勢いで、周りの迷惑顧みずにAはその漫画を布教してた。正直その漫画は好みが別れるし、エロシーンもあるので苦手な人は苦手なもの。
だけどAはところ構わず宣伝、それに引っかかった男がひとりいたので、それで調子づいて衰えを知らなかった。
皆は適当にお茶を濁しながらかわしていた。
が、Bがどストレートに
「人物のかき分けできてないし、この人エロネタ描くのに描写下手。こういう漫画苦手」
と、そりゃもうバッサリ切り捨てた。私も同じことを思ってたので内心
(よく言った!)
と拍手を送ったものの、中二病に目覚め使命感に燃えるオタクを頭から否定すると面倒なことになるのも分かってたので、フォローを入れた。が、怒り心頭のAの耳には届かず、
「そんな風に言うならあなたはもっときれいな漫画が描けるんでしょうね!無理でしょ!口だけ女!」
みたいな幼稚な返しをしていた。しかし翌日、Bが一冊の冊子を持ってきた。
「昔趣味で描いたものだけど」
というそれは、Bの描いた短編漫画。綺麗で、表紙のカラー絵も素敵だったし、ストーリーもほのぼのからの心にじーんとくるものだった。
高校の頃に考えてたストーリーに大学生の頃絵をつけたものらしく、三年かけて細かいところを直しながら描き上げ、学祭で友達がカラー冊子にしたのだそうだ。
その冊子には何枚かBのイラストも載ってたけど、そのうちの一枚が昔ネットで見かけたことがあった絵だった。
見たのは確かmixiが紹介制くらいの頃かな?
(この絵Bのなの!?)
と驚愕だった。ネット上では描きかけってか背景がなかったんだけど、冊子では背景も綺麗に描き込んであった。
Aは、この件があってからBに関わらなくなった。
BのそばにいるとAが寄って来ないので、
Aが近づいてくると皆Bの近くにそれとなく逃げるようになり、自然とAは孤立していった。
Bの趣味は読書で、よくおすすめの本とか話したりしてたけど、まさか絵を描いて漫画まで描けて冊子にまでしてるとは思わなかった。
「今ならネットに載せたらプロへの声がかかったりして」
とBに話したら「絵描くのって気まぐれに気が向いたときだけなんだよね。
就職してから二年は描いてなかったし、そもそも他人のために漫画描きたいとか思えないし。
ストーリー考えるの好きだから、それを動かしたくて漫画描いてるだけ」
と。就職してから二年は描いてなかったし、そもそも他人のために漫画描きたいとか思えないし。
ストーリー考えるの好きだから、それを動かしたくて漫画描いてるだけ」
Bはオタクではないのでコミケとかもよく知らないし、「そっちの世界はわからない」とも言っていた。
身近な人にこんな素敵な作品を生み出す人がいたってことが驚きだった。
Bの漫画はあの冊子にしか載っておらず、ネットとかにも載せたことがないらしい。
冊子を手にしている人だけがしってる作品。
思いがけずそれを見られる幸運を与えてくれたAにはひじき一本分くらい感謝してる。