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【傍】(下には下がいるんだなぁ)

   


555: 名無しさん@おーぷん 2016/12/01(木)17:57:37 ID:QOV
計画性が激しく欠落している知人。
30年の付き合いになるけど昔から計画性が全くなかった。

中学生~高校の頃は、定期試験になるとテスト期間中の時間を全て一つの教科にだけ集中させていた。
そりゃ苦手な科目を他の科目より重点的に勉強することはあるし、嫌いな教科を完全に諦めて捨てて別の科目の時間に回してる子もいたよ。
だけど知人は違った。
一つの科目を完璧に理解するまで別の科目には手を付けないの。
各々の教科へ配分を考えて時間を割くことができないの。
当然ながら毎回一つの教科だけ90点、他の教科は赤点という有り様だった。

掃除の時間も自分の割り当てられた場所をちゃんと掃除することが出来なかった。
窓枠の裏側や廊下の隅のカビにまで気を取られたら収拾つかなくなるから、普通は昼休みの掃除程度の簡単な清掃なら『全体を程々に』って要領になると思う。
知人は窓だけきっちり拭いて床は放置したり、廊下の前半分だけ綺麗にして後ろ半分は無視したり、時間の配分が全くできていなかった。
指摘すると逆ギレするから誰も注意できなかったな。

個人的に一番びっくりしたのが高3の受験シーズンになって
「内申点が上がって受験に有利になるから」
ってボランティアに参加した時かな。
確かに昔から優先順位をちゃんと考えられない子だった。
別の課題を認識すると目の前にある一番重要な課題を放り出して別の課題に取り掛かろうとする注意散漫な子だったけど、あれはちょっとびっくりした。

大学は別々のところに進学した。
再会したのは私が地元に帰って就職してから。
知人は大学卒業と同時に結婚してた。
どうやら結婚する時にも何やら騒動があったみたい。
知人と旦那さんは在学中から結婚の約束をしてたみたいで、どうも知人は最初から専業主婦になるつもりで全く就職活動をしていなかったらしい。
何でも吐き出せる旧友として認定されたみたいで、この件のことで知人から散々愚痴られた。
「このご時世に俺の給料だけで妻子を養えるとは思えない。就職できなかったのならバイトや派遣でもよかった。せめて子供ができるまでは働いてほしかった」
こう叱られたらしい。
少なくとも私は旦那さんの言い分が正しいと思った。
(相変わらず計画性がないなー)
って呆れた。
その後は、たまに会って昼食でも食べる程度の仲になった。




知人は主婦になってからも持ち前の計画性の欠落を発揮していた。
「仕事で疲れて帰ってきた夫に美味しいご飯を作って喜ばせてあげたいの!」
と考えた日は、献立決めや料理に全ての労力を費やして掃除や洗濯は放置。
いざ掃除を始めると物置の整頓をしようとして収拾がつかなくなり子供に当たり散らす。
自分の行動を省みる気配は0。
私も仕事と家庭(特に育児)を両立させるのがしんどくて色々と悩むことはあったけど、ぶっちゃけ知人を眺めていると
(下には下がいるんだなぁ)
って安心できた。
こっちもこっちで
「やっぱ仕事してると悩みが多いんだろうねえ。周りと比べても私とみんなってなんか肌の劣化スピードが違う気がする」
って遠回しに馬鹿にされてたからお互い様だと思う。

556: 名無しさん@おーぷん 2016/12/01(木)17:58:16 ID:QOV
昨日、知人と久しぶりに会った。
思い返せば数年単位で会っていなかった。
「会いたい。相談したいことがある」
ってメッセージが届いたから、昼休みを利用して近所のレストランに会いにいった。

久々に見た知人は10歳分ぐらい老け込んでいた。
髪の毛は毛先がボロボロ。猫背で視線は虚ろ。
今まではいつも場違いなぐらいメイクと服に力を入れてたのに、その辺の古着屋で買ったようなヨレヨレのダサい服を着て、メイクも眉毛しか書いていなかった。
ご飯もスープしか頼まなかった。
一目で
(何かあったんだなぁ)
って分かるぐらい疲れ果てた様子だった。
聞くとどうも、家庭内で『離婚』という選択肢が現実味を帯びて浮上しているらしい。

知人は貧乏であることを理由に上の娘さんには奨学金で進学させていた。
でも、どうやら下の息子さんには学費を丸々出したらしい。
「経済力や家庭の方針なんて変わっていくもんだから仕方ないじゃない!弟が可愛くないの!?」
「たかだか数年でコロコロ変わる家庭の方針に私を付き合わせるな!そんなに金がないなら何人も産むな!というか弟のために貯めてたんだろ!?なんで貯めてた分のお金で私のことちょっとでいいから助けてくれなかったの!?」
要約すると上の娘さんとこんな感じの言い争いをしたみたい。
知人の声色や言葉から娘さんへの愛情が少しも感じられなかったのが個人的に一番びっくりしたなあ。

ここからが更に問題。
知人に家計を任せていた旦那さんは何も知らなかったみたいで、事実を知って慌てて娘さんの奨学金の返済を請け負うことにしたらしい。
旦那の行動に何故か知人は激怒。
あんなに疲れ果てた雰囲気だったのに、話がこの辺に差し掛かると急に声色が怒気を帯びた。
何を思ったか知人は旦那さんの実家に相談したらしい。
まあ当然ながら実家は旦那さんの肩を持った。
「あの人の実家からの電話はシャットアウトしてる」
って得意げに語ってた知人がなんか痛々しかった。
案の定、旦那さんの口から
「俺たちもうダメかも知れないね」「別々になった方がお互いうまくいくかもね」「お金の心配はしないで」
こんな言葉が出てくるようになったらしい。
旦那さんに言われた言葉を語りながら泣き始めたから、
「そろそろお昼休み終わるから~」
ってトンズラした。

正直に言うとね、知人のことは一種のエンターテインメントとして認識していた。
知人の馬鹿な行動と失敗談を聞くのはぶっちゃけ面白かった。
自分はまだマシだと思えて楽になれた。
だけど久々に会った知人の禍々しい雰囲気に触れて、
(このままだとそろそろ自分も浸食されそうだなあ)
って思った。
これを機に知人とは距離を置こうと思う。



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